文章を「書きながら」考えてませんか?という問いから始まる本書。
数々の有名ブロガーの方が紹介している、ライティングのノウハウが詰まった本です。
- 文章を上手く書けない原因は、書く前にある。
- 書く前にテーマを決めること。
何を、どれから、どれくらい。書く前に内容を決めてから書き始めることが上手に文章を書くコツです。
いきなり文章を書き始めることは、地図を持たずに山登りを始めるのと同じです。すぐ遭難してしまうでしょう。
本書で紹介しているテクニックを使うと、最後まで文章の道に迷わずにゴールまでたどり着けます。
ナタリー式トレーニングで読者の興味を引き付け、関心をキープしたまま完読させる方法を取り入れることが最短で文章力の向上につながります。
著者本書の紹介
- 書名 : 新しい文章力の教室 苦手を得意に変えるナタリー式トレーニング
- 著者 : 唐木 元
- 出版月: 2015年8月11日 初版発行
著者のプロフィールはこちらです。
1974年東京都生まれ。株式会社ナターシャ取締役。大学在学中よりライターとして働き始める。卒業後は事務所「テキストとアイデア」を開設、雑誌を中心に執筆・編集の現場に従事した。2004年より編集者として、ライブドア・パブリッシング、幻冬舎、KI & Company(ジーノ編集部)と3つの出版社に勤務。
「新しい文章力の教室」より
著者の唐木元さんは、ポップカルチャーのニュースサイト「ナタリー」の編集長。
ナタリーとは毎月3500本を超えるニュース記事を更新している大手ウェブメディアです。そんなナタリーで働く新人記者の教育を行ってきた方が唐木元さん。
本書はナタリーの新入社員向けの教育ノウハウを凝縮して、一般化されたライティング強化本です。
素人からでもライターとして、1日5本、10本、15本と書けるようになる、ナタリー式トレーニングのライティングノウハウが、惜しげもく公開されています。
本書内容
この5つのテーマで、文章の組み立て方から具体的なテクニックで「良い文章を書く方法」が書かれています。
「事実・ロジック」である文章の組み立て方
文章作成の極意
最初のうちはとにかく、ぼんやりとしたままでもいいので書き進めることが大事と、本書は勧めます。
素人や書き始めの人は初めから完璧を求め、一回で完成度が高いものを求めようとします。
そうではなくて書き進めながら、「気づき、修正する」作業を繰り返すことによって文章は磨かれていきます。
少しずつレベルアップを目指すことが大事です。
文章作成の核心
ナタリー式は、いきなり書き始めてはいけません。
- 何について書くか決める。
- 何を、どれから、どれくらい、書くかを見当をつける
文章が書けない原因は3つあります。
- 遅い
- まとまらない
- 伝わらない
3つの問題を克服し解決する方法は、事前準備の中に答えがあります。
具体的には、
- 良い文章とは「何か」を決める
- 作文法を身につける
良い文章は完読されること
完読されることを、目指します。
引き込まれて、思わず最後まで読んでしまいそうな文章。
- 適切な長さ
- 話題が旬
- 良いテンポ
- 事実通り
- 正しい言葉使い
- ダブりのない表現
- 押しつけがましくない
- 有用
執筆の思考
事実➡ロジック➡言葉使い
構造的な文章の作り方
- 書く前に「テーマ」を決める
- テーマのために「何を」「どれから」「どれくらい」話すか決める。
書き手が変わればオリジナリティが出る
- 要素=何を話すか:箇条書きで集める
- 順番=どれから話すか:ストーリを考えたり、何を意識するのか順番を決める
- 軽重=どれくらい話すか:ABCの3段階評価で重点度を決める Aアピール B基本情報 C付帯情報
作文をプラモデル化
- 事実ベース➡手持ちの事実を書き出す。
- 手紙、レビュー(主観)➡何を思い、感じたのかを箇条書きで書く。
- 事実を集めてトピック化
- 5W1Hに沿って事実をそろえる
- 書くためのパーツを用意する
執筆作業 構造シートを整理する
安定した質の高い文章を速く書き続ける
迷う時間を減らす工夫
- プラモ化
- 書き始める前に主眼と骨子決める
言葉を磨き、文章の完成度をより高める作業
14のテクニックが紹介されていますので、一部抜粋して紹介します。
最初に手を付けるべき最重要なことは「重複」を取り除くことです。
一気に文章が洗練されます。
推敲のポイント
意味、字面、語呂 3つの見地から文章を読み返します。
- 意味=脳で把握する。誤字脱字や事実の誤認を確認。
字面=目で見る。同じ文字の連続や、文章の長さ、漢字とひらがなのバランスを確認。
- 語呂=耳で聞く。文章のリズム感。音読して発音しづらい語句や、ひっかかる部分がないか。
これらを読み直して修正していくことで「良い文章」に近づきます。
重複のチェック
同じ単語やフレーズが重なっていないか確認します。
最も発生しやすいエラーです。
単語や文節、文型、段落構成、記事構成、あらゆるフェーズで重複が発生します。排除するだけで文章が驚くほど生まれ変わります。
もっと明快にスムーズに、読んでもらう工夫
18のテクニックが紹介されていますので、一部抜粋して紹介します。
伝えたいことを負担をかけずに提供する。
「が」や「で」で文章をダラダラつなげない。
16のテクニックが紹介されていますので、一部抜粋して紹介します。
便利な「こと」「もの」は減らす努力を。
14のテクニックが紹介されていますので、一部抜粋して紹介します。
文章の旨い人は最後まで細かな言葉使いを磨き上げていきます。
- 具体的なエピソードを書く。
- 主観の押しつけをしない。主観ではなく客観性。思いではなく事実を伝える。
- 注目される要素をいれる。人物名で始めると目を引きやすい。
- 数字を入れると具体性がます。
まとめ 新しい文章力の教室を読むべき人
ライティングに関しては、この本を読んで繰り返すだけで文章力は上がっていきます。
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